(文:かすみ)

 

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フィールド・エレメンツ・グローリー所属
国民番号0300073
名前:かすみ
性別:女
趣味:読書
特技:掃除、洗濯、裁縫
その他:料理を修行中。
一言:黒オーマの人々の男気に惚れてしまいました。
是非一目、お会いしてみたいと思い、今回のお見合いに立候補しました。
「まだまだ未熟者ですが、何卒よろしくお願いします。」

 




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 もう誰かが死ぬのは嫌だ。
 誰かが悲しむのも嫌だ。
 誰も悲しむ事なく
 血を流す事なく
 平和になる方法が
 笑顔になる方法が
 もしそんな方法があれば私は
 それにかけてみたい。
 
 願うだけでなくその願いを現実にするために
 私は一歩踏み出そう。
 勇気を出して名を名乗ろう。
 幸せへの努力を始めよう。
 その努力がきっと実ると信じて。

絵:高渡さん(FEG)


    あれは、晴れた日のことだった。
     国内の掲示板に、大勢の人々が集まっていたのだ。

     かすみは、フィールド・エレメンツ・グローリー(略称:FEG)に住む
     若き文族の女性だ。まだ成人してはいないが、結婚が出来る年になっている。
 
     彼女は、元はどこの藩国にも属さず、人々の戦いを見ているだけでだった。
     しかしある時何か自分に出来ることをやりたい、と決意しFEGへと入国した。

     FEGでの日常は、楽しく、賑やかで、ついつい笑顔になってしまう。
     癖のある面々の中で、でも自分も己の趣向と本心を隠すことなく
     暴走して怒られているのだ。
 
     今は、文章を書きながら、吏族の仕事も手伝っている。
     慣れない吏族の仕事に戸惑いつつも、何とか仕事を覚えて
     手伝いが出来るレベルになった。

     文章を書きながら、自分に出来る仕事があるのはいいことだ、と
     少し幸せな気持ちで日々過ごしている。

     かすみは、先のロジャー奪回戦で黒オーマっていい人達だなぁと思っていた。
     そして、何とか殺しあわずに済ますことは出来ないだろうか。
     お互いに笑顔で過ごすことは出来ないのだろうか。
     そんなことを考えていた。

     そんなある日。
     黒オーマとお見合いしてみませんか?
     そんな知らせが、各藩国を駆け巡り、
     FEGにもその知らせが来た。

     行こう、と思う。

     戦いだけが全てじゃない。きっと何処かに平和になる道があるはずだ。
     黒オーマの人たちは、いい人達だと思うから。
     だから、お見合いに行ってみようと思う。

     もう誰かが死ぬのも、誰かが悲しむのもいやだ。
     そう思っている。

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